SOUTH SEAS VOICE WORKSHOP

オックンチュラン・カンプチア 13

2月28日(日)
 相変わらず下痢が続く。お腹もまだ痛い。バナナしか食べてないので身体はふらふらだ。何もできない。ただベッドに横たわりぐたーっとしている。近くのお寺か何かからカンボジア独特のメロディーを奏でる胡弓の音楽と共に、何やら演説をしているのが聞こえてくる。結構長くやっているが、頭にすっかり焼きついてしまっていた。カンボジアの音階はタイや中国のものにも似ている部分はあるのだが、やはり何か独特のものがある。その音階がなぜか「暑さ」を感じさせる。それとともにまわりも確かに暑い。熱も下がらないし。けれどもトイレ行きの間隔は縮まってきた。
 夕方になってやっと少し腹痛も治まってきた。けれども相変わらず何か飲むとすぐに下るといった状況。だから何も飲まずに外に出る。一昨日「さようなら」といって別れたスウェーデン・カップルのところを訪ねていった。「あれ、帰ったんじゃないの」という顔をしていたが「ひどい腹痛でだめだったのよ」と。しばらくそこでぼけっとしていた。一度外に出てみると、わりと身体も良くなっていた気がした。けれども油断は禁物。水を飲むとやはりすぐにトイレ行き。これは治っていない。
 夕食は美味しい屋台があるよと、おじさんのところへ連れていった。やきそばがとても美味しい、はずなのだが、食べ物の匂いを嗅いだだけで吐き気がしてくる。スウェーデン人カップルに勧めたら、美味しいと言っていた。私はまだ食べられる状態ではない。おじさん夫婦も心配してくれ、タイ製栄養ドリンク「クラティンデン」をくれた。氷はもちろん入れないで。
 ここの屋台に座っていると、色々な人がやってくる。それも外国人が。UNTACの兵士はもちろんよく来るが、今日はロシア語らしき言葉を喋っていたおばちゃん一行が来た。特に話しはしなかったが、どうやってこんなところまで来るのだろう。おじさんたちも昼間の仕事より、ここの屋台での仕事の方が稼ぎがいいと言っていた。確かに街も小綺麗で、全体的に潤っているような気もする。やはりこれもUNTAC景気というものなのだろうか。そういえばおじさんたちもコンポンソム出身でなく、東の方のコンポット出身だといっていた。コンポットといえばクメールルージュ(ポルポト派)の居住している地域。コンポンソムは比較的安全でいい、と言っていた。
 スウェーデン人カップルは夕食を食べた後、先に宿に戻ったが、私は色々とお世話になったおじさんたちとの別れを惜しみつつ、深夜までずっとそこで喋っていた。カンボジア旅行もあと残すところ2日間の予定。明後日のバンコク行きフライトを予約しているのであった。ビザも3月3日で切れてしまうから、最悪でも明々後日までにはカンボジアを出なくてはならない。だからこれ以上ここで寝ているわけにもいかない。明日にはどうしてもプノンペンに行きたい。夜は相変わらず気分が悪くよく寝られないが、なんとか治るよう祈りつつ休む。