ホテル東京 – 沖縄・金武

沖縄本島北部、金武(きん)町。面積の6割を米軍キャンプ・ハンセンが占めるこの街には、アメリカ人相手の店が多く立ち並んでいる。ただし、人影はまばら。ベトナム戦争の頃は、相当賑わっていたらしいが、今はかなり寂れてしまった「金武町社交街」。名前からして「昭和」な感じだが、ここに魅力的なホテル(?)がいくつかある。そのうち、一番の個性を放っているのが「ホテル東京」だ。「ニューヨーク・ステーキ」などと同じノリだろうか、その名前に心躍る。潮風に吹かれ腐食したコンクリートの壁。7UPのロゴが壁にそのまま描かれているは、マニラかどこかの街と同じだ。「ホテル東京」は1泊2500円。外観から、東南アジアの安宿を想像するが、一応、日本の衛生スタンダードは保たれている。フロントに「ここはただのホテルです。売春宿ではありません。」と英語で書かれているが、部屋はちょっと怪しい。こんなところに、わざわざひとりで泊まりに来るのは、歴史とストーリーを感じるからだ。自分の故郷、沖縄で、幼少時代の思い出が蘇る。(2005年6月6日)
KINHOTEL TOKYO1HOTEL TOKYO3HOTEL TOKYO2

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です